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やはた歯科ブログ
- 矯正歯科
- 2026/01/24
「歯茎が下がった気がする…」はなぜ起こる?下がった歯茎は戻らないって本当?
「歯並びをきれいにするために矯正を始めたのに、なんだか歯が長くなった気がする」 「歯と歯の間に、以前はなかった黒い隙間(ブラックトライアングル)ができてしまった」
矯正治療中や治療後に、このような「歯肉退縮(しにくたいしゅく=歯茎下がり)」のお悩みを抱える方は少なくありません。
せっかく歯並びが美しくなっても、歯茎が痩せてしまってはショックですよね。 今回は、なぜ矯正で歯茎が下がってしまうのか、その意外なメカニズムと、「一度下がった歯茎は戻るのか?」という疑問について、詳しく解説します。
そもそも、なぜ歯茎は下がるの?(骨と歯茎の関係)
まず大前提として知っておいていただきたいのが、「歯茎と骨」の絶対的なルールです。
歯茎は、歯を支えている「歯槽骨(しそうこつ)」という骨の上を覆っている、いわば「テント」のようなものです。
- 地面(骨)= 土台
- テント(歯茎)= その上に張られた皮膚
地面が陥没すれば、その上のテントも当然低くなりますよね? これと同じで、「歯茎は、骨がある高さまでしか存在できない」のです。 つまり、歯茎が下がる根本的な原因は、その下にある「骨が減って(下がって)しまったから」と言えます。
矯正で「骨が減る」メカニズム
では、なぜ矯正治療で骨が減り、歯茎が下がってしまうのでしょうか? 主な原因は以下の3つです。
1. 「破壊と再生」のスピード差(特に大人の矯正)
歯が動くとき、骨の中では「進行方向の骨を溶かす(破壊)」動きと、「通り過ぎた場所の骨を作る(再生)」動きが同時に起きています。
子供はこの代謝が活発ですが、大人の場合、代謝スピードが遅くなっています。
- 骨を溶かすスピード: 早い(炎症反応なので年齢関係なく起きる)
- 骨を作るスピード: 遅い(加齢により細胞の働きが落ちる)
このギャップにより、「骨が溶かされたけれど、新しい骨の再生が間に合わない」という状態が起き、結果として骨の高さが下がり、歯茎も一緒に下がってしまうのです。
2. 骨の器(うつわ)からはみ出してしまう
歯を支える骨の厚みには限界があります。 矯正で歯列を広げたり、前歯を前に出したりする際、この「骨の器」の範囲を超えて歯が移動してしまうと、支えを失った骨が消失し、歯茎も追随して下がります。
3. ガタガタをほどく時の「実態露見」
歯が重なり合っている場所(叢生)は、もともと骨が薄かったり、欠損していたりすることがあります。 重なっている時は歯茎がギュッと詰まって隠れていますが、きれいに並べると「実は下に骨がなかった」という実態が露わになり、支えのない歯茎がスゥーッと下がってしまうのです。また、並べることで歯茎が横に引き伸ばされ、風船のように薄くなることも原因の一つです。
「炎症」は歯茎破壊のアクセル
さらに怖いのが「歯周病」と「過度なブラッシング」です。
矯正治療は、意図的に弱い炎症を起こして歯を動かす治療です。そこに「歯周病の炎症」が加わると、火に油を注ぐ状態になります。 体が過剰反応を起こし、想定以上のスピードで骨を溶かしてしまいます。
また、矯正治療中に歯の汚れを落とそうと硬いブラシでゴシゴシ磨くのもNGです。物理的な刺激で歯茎が傷つき、防御反応として歯茎が逃げる(退縮する)原因になります。
【重要】一度下がった歯茎は「自然には戻らない」
ここが一番シビアな話ですが、一度下がってしまった歯茎は、自然治癒で元の高さに戻ることは基本的にありません。
皮膚の擦り傷はカサブタになって治りますが、歯茎は違います。 歯茎は歯の根元と特殊な結合をしていますが、一度剥がれると再びくっついて這い上がる能力がないのです。 また、土台である骨が下がっている以上、空中に歯茎だけが復活することもありません。
まとめ:今できる対策は?
矯正による歯肉退縮は、ある程度は「治療のリスク」として避けられない場合もありますが、進行を最小限に食い止めることは可能です。
- 優しく磨く: 柔らかめのブラシを使い、力を入れすぎない。
- 歯周病ケア: 矯正中こそ、プロによるクリーニングを徹底する。
- 早めの相談: 「下がってきたかも?」と思ったらすぐに担当医へ。移動のペースや方向を調整できる場合があります。
もし、下がってしまった歯茎がどうしても気になる場合(知覚過敏がひどい、見た目が気になるなど)は、外科的に歯肉を移植する手術(結合組織移植術)で回復させる方法もあります。
「きれいな歯並び」と「健康な歯茎」、その両方を守るために、日々のケアと変化への気づきを大切にしていきましょう。
姫路市で「歯茎に配慮した矯正」をご検討なら|やはた歯科
記事の中で解説した通り、大人の矯正治療において「歯茎下がり」のリスクを抑えるためには、「治療前の正確な診断」と「徹底した歯周病コントロール」が不可欠です。
姫やはた歯科では、見た目の美しさだけでなく、お口全体の健康を守る矯正治療を提供しています。「自分の歯並びは矯正できる?」「歯茎が下がらないか心配」など、どんなお悩みでもお気軽にご相談ください。 当院ではプライバシーに配慮した個室・半個室の診療室で、丁寧なカウンセリングを行っています。
当院は姫路市勝原区にございますが、たつの市(御津町・新宮町)、相生市、揖保川町、宍粟郡山崎町や、姫路市青山・広畑区・大津区など、近隣の幅広い地域からも多くの患者様にご相談・ご来院いただいております。
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- アクセス: 兵庫県姫路市勝原区大谷8-1(JR網干駅より徒歩約13分/駐車場27台完備)
- 電話: 079-272-8686
健康な歯茎と美しい歯並びのために、やはた歯科が全力でサポートいたします。

この記事の監修

八幡 智裕(やはた ともひろ)
当院は、平成10年10月、姫路市勝原区や網干区、太子町の患者様が多い歯科医院です。おかげさまで開院当初から、たくさんの患者様にご来院いただいています。「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」を何より大切にしており、患者さんとの相互理解を重要視し、患者様にご満足いただけるよう医院作りに努めています。
所属学会・研修会
日本歯科医師会 会員/兵庫県歯科医師会 会員/姫路歯科医師会 会員/国際歯周内科学研究会 会員/JPDA 有床義歯学会 会員/研修会筒井塾 咬合療法コース/山田先生エンドベーシックコース/大阪SJCDベーシックコース/大阪SJCDレギュラーコース/OSIインプラントセミナー/S.O.R.Gベーシックコース/JACID インプラント100hコース/CALLベーシックセミナー