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やはた歯科ブログ
- 入れ歯
- 2025/07/27
入れ歯ができるまでの工程と期間について
兵庫県姫路市(勝原区・網干区)、太子町で歯科医院を経営しております、やはた歯科の八幡でございます。
「入れ歯を作りたいけれど、どんな工程があるの?」「どれくらいの期間で完成するのだろう?」といったご質問をいただくことがございます。入れ歯は、失われた歯の機能や見た目を回復し、快適な毎日を送るために非常に大切なものです。
今回は、入れ歯ができるまでの基本的な工程と、完成までの期間について詳しくご説明いたします。患者様が安心して治療に臨めるよう、分かりやすく解説してまいりますので、ぜひご参考になさってください。
入れ歯ができるまでの基本的な工程
入れ歯は、一度型を取ったらすぐにできる、というものではありません。患者様お一人おひとりの口腔内にぴったりとフィットし、快適に長くお使いいただくためには、いくつかの大切な工程を丁寧に進める必要があります。
基本的な入れ歯製作のプロセスは以下の通りです。
- ▶︎1. カウンセリング・診査・診断まず、患者様のお悩みやご希望を詳しくお伺いし、お口の中の状態を丁寧に診察・検査します。レントゲン撮影や虫歯・歯周病のチェックなどを行い、最適な入れ歯の種類や治療計画を決定するための大切なステップです。
- ▶︎2. 型取り(印象採得)
- - 大まかな型取り:「トレー」と呼ばれる器具に型取り材(アルジネート印象材など)を盛り、お口全体の概形を採取します。この型から石膏模型を作成します。
- - 精密な型取り:作成した石膏模型を基に、患者様専用のオーダーメイドの「個人トレー」を製作します。この個人トレーとより精密な材料(付加型シリコーンゴム印象材など)を用いて、お口の中の筋肉の動きまで詳細に再現した型を採取します。この精密な型取りこそが、入れ歯のフィット感を大きく左右する非常に重要な工程です。
- ▶︎3. 噛み合わせの測定(咬合採得)精密な型取りで作製した模型を使い、「咬合床(こうごうしょう)」という装置を用いて、患者様の噛み合わせの高さや顎の動き、噛み癖などを細かく記録します。この情報は「咬合器(こうごうき)」という顎の動きを再現する機械に設定され、人工の歯を並べる際の基礎となります。
- ▶︎4. 人工歯の排列・仮合わせ(試適)記録したデータに基づいて、人工の歯を仮に並べた「仮の入れ歯」を製作します。患者様に実際に試着していただき、歯並び、噛み合わせ、見た目の自然さ、発音への影響、違和感などを細かく確認します。もし気になる点があれば、この段階で遠慮なくお伝えいただくことで、患者様にご満足いただける入れ歯へと修正することが可能です。
- ▶︎5. 入れ歯の完成最終的な調整を終えた仮の入れ歯を、最終的な素材(レジンなど)で仕上げます。完成した入れ歯は、再度お口の中でフィット感や噛み合わせを確認し、患者様への装着方法や日々の手入れ方法について詳しくご説明いたします。
入れ歯の製作期間
入れ歯の製作期間は、選択される入れ歯の種類や、患者様のお口の状態によって異なります。
保険診療の入れ歯の場合
保険診療の入れ歯は、費用を抑えて作製できるというメリットがあります。
- ▶︎完成までの期間:部分入れ歯は約2週間〜1ヶ月半程度、総入れ歯は約1ヶ月程度が目安です。
- ▶︎完成後の調整:完成後も、お口に馴染ませるための微調整が数回必要になることが一般的です。多くの患者様は、最初の数日から1週間程度で異物感が薄れてくると感じられるようです。
自費診療の入れ歯の場合
自費診療の入れ歯は、機能性や見た目の美しさ、快適さを追求できることが大きなメリットです。
- ▶︎完成までの期間:通常、2ヶ月〜3ヶ月程度の期間を要します。
- ▶︎期間が長くなる理由:自費診療の入れ歯は、患者様のお口に限りなくフィットする「オーダーメイド」で作製されます。そのため、より精密な型取りや詳細な設計、そして熟練の歯科技工士との密な連携が求められ、各工程に十分な時間をかける必要があるためです。その分、完成後の調整回数は比較的少なく済む傾向にあります。
「歯がない期間」をなくす即時義歯
「入れ歯ができるまで、歯がない期間があるのは困る」とご心配な方もいらっしゃるでしょう。当院では、そのような方のために「即時義歯(そくじぎし)」という治療方法にも対応しております。
- ▶︎特徴:抜歯を行う前にあらかじめ型取りを行い、入れ歯を作製しておくことで、抜歯したその日に完成した入れ歯を装着することが可能です。
- ▶︎注意点:即時義歯は保険適用で対応可能ですが、抜歯後は歯茎の形が変化するため、後日、定期的な調整が必須となります。
入れ歯完成後の大切なこと:調整と日々のメンテナンス
入れ歯は、完成して終わりではありません。「育てていく道具」と言われるほど、患者様のお口に馴染み、快適に使い続けるためには、その後の「調整」と「日々のメンテナンス」が非常に重要になります。
入れ歯の調整について
- ▶︎なぜ調整が必要?患者様の顎の骨や歯茎は、時間の経過とともにわずかながら変化していきます。そのため、作製当初はフィットしていた入れ歯も、徐々に合わなくなり、痛みや違和感、外れやすさなどの不具合が生じることがあります。
- ▶︎調整の目安:初めて入れ歯をお使いになる方は、装着から最初の1〜2週間で1〜2回、その後も1〜2ヶ月の間に数回の微調整が必要になることが多いです。長年お使いの方でも、半年に一度の定期検診で専門家による点検・調整を受けることをお勧めいたします。痛みや違和感がある場合は、我慢せずに早めに歯科医院を受診してください。
日々の適切なケア
入れ歯を長く快適に保つためには、ご自宅での毎日のケアが欠かせません。
- ▶︎清掃:食後と就寝前には、入れ歯を外して専用のブラシと洗浄剤で丁寧に清掃しましょう。歯磨き粉には研磨剤が含まれていることが多いため、入れ歯を傷つけないよう使用は避けてください。
- ▶︎保管:入れ歯は乾燥すると変形する可能性があるため、外している間は必ず清潔な水に浸して保管してください。ただし、熱いお湯は変形の原因となるため使用しないでください。
- ▶︎就寝時:基本的には、就寝時には入れ歯を外して歯茎を休ませることをお勧めします。これは、細菌の増殖を抑え、誤嚥性肺炎のリスクを減らすためでもあります。
やはた歯科からのメッセージ
やはた歯科は、兵庫県姫路市に位置し、「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」をモットーに、地域の皆様のお口の健康をサポートしております。
当院では、患者様が歯科医院に対して抱える苦手意識や不安を払拭し、安心して通院できる環境を提供することを最も重視しています。そのため、患者様一人ひとりに寄り添い、時間をかけた丁寧なカウンセリングを通じて、患者様の声に耳を傾け、正確な症状把握に努めております。
入れ歯治療においては、専門の歯科技工所と密に連携を取りながら、患者様お一人おひとりの口腔内に合わせたオーダーメイドの入れ歯作製に力を入れております。これにより、保険診療と自費診療のメリット・デメリットを分かりやすくご説明し、患者様ご自身が最適な治療方法を選択できるようサポートいたしますので、ご安心ください。
「全く痛みを感じなかった」「治療の説明が丁寧で分かりやすい」といった患者様のお声もいただいており、痛みに配慮した治療や、清潔な院内環境も高く評価されています。入れ歯に関するお悩みやご質問がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
入れ歯は、失われた歯の機能を取り戻し、食事や会話を快適に楽しむために非常に有効な治療法です。その製作には、複数の工程と一定の期間が必要となることをご理解いただけたでしょうか。
保険診療の入れ歯は比較的短期間で完成しますが、自費診療の入れ歯はより精密な調整と素材の選択により、製作に時間を要します。しかし、その分、フィット感や見た目の満足度が高い傾向にあります。抜歯後すぐに歯を補いたい方には「即時義歯」という選択肢もございます。
入れ歯は「作って終わり」ではなく、「育てていく道具」です。完成後も、定期的な調整と日々の丁寧なケアを続けることで、入れ歯はまるで第二の歯のように、あなたの生活を豊かに支えてくれることでしょう。
これはまるで、仕立ての良い洋服を作るようなものです。既成の洋服(保険診療の入れ歯)はすぐに手に入り、日常使いには十分です。しかし、体にぴったりと合い、着心地も良く、長く愛用できるオーダーメイドの洋服(自費診療の入れ歯)は、採寸から仮縫い、最終調整まで、時間と手間をかけて丁寧に仕立てられます。どちらの洋服を選ぶかは、あなたのライフスタイルや求める快適さによって変わるでしょう。

この記事の監修

八幡 智裕(やはた ともひろ)
当院は、平成10年10月、姫路市勝原区や網干区、太子町の患者様が多い歯科医院です。おかげさまで開院当初から、たくさんの患者様にご来院いただいています。「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」を何より大切にしており、患者さんとの相互理解を重要視し、患者様にご満足いただけるよう医院作りに努めています。
所属学会・研修会
日本歯科医師会 会員/兵庫県歯科医師会 会員/姫路歯科医師会 会員/国際歯周内科学研究会 会員/JPDA 有床義歯学会 会員/研修会筒井塾 咬合療法コース/山田先生エンドベーシックコース/大阪SJCDベーシックコース/大阪SJCDレギュラーコース/OSIインプラントセミナー/S.O.R.Gベーシックコース/JACID インプラント100hコース/CALLベーシックセミナー