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やはた歯科ブログ
- 入れ歯
- 2025/08/23
入れ歯が壊れて困っている方へ!知っておくべき修理方法と対処法を完全ガイド
「あ!入れ歯が割れてしまった…どうしよう!」「食事中に入れ歯の歯が取れてしまって困っている」——このような経験をされた方はいらっしゃいませんか?
入れ歯の破損は突然起こることが多く、どう対処すればよいのか分からず不安になってしまいますよね。間違った対処をしてしまうと、かえって状況を悪化させてしまうこともあるため、正しい知識を持っておくことが大切です。
この記事では、入れ歯が壊れた時の適切な対処法から修理費用、さらには信頼できる歯科医院の選び方まで詳しく解説していきます!いざという時に慌てずに済むよう、ぜひ最後までお読みください。
そもそも入れ歯はなぜ壊れてしまうのでしょうか?
入れ歯の破損でお困りの方にとって、「どうして壊れてしまったのか?」という原因を知ることは、今後の予防にもつながる重要なポイントです。
最も注目すべきは、入れ歯の破損には明確な原因パターンがあるということです。まずは、どのような状況で入れ歯が壊れやすいのか見ていきましょう。
よくある破損原因とその実例
- 落下による衝撃:洗面台で入れ歯を洗浄中に手を滑らせて落としてしまうケースが最も多く報告されています。固い洗面台に当たることで、ひび割れや完全な破損が生じてしまいます
- 噛み合わせの問題:長期間使用していると、お口の中の状態が変化し噛み合わせがずれることがあります。その結果、特定の部分に過度な力が集中し破損につながります
- 経年劣化による弱化:入れ歯の材料は時間の経過とともに劣化します。特にプラスチック素材の場合、5年以上使用していると材質が脆くなる傾向があります
- 不適切なお手入れ:研磨剤入りの歯磨き粉や硬いブラシでゴシゴシ磨くと、入れ歯の表面に細かな傷がつき、そこから亀裂が広がることがあります
入れ歯の破損タイプ別!修理の可能性はどれくらい?
では、実際に入れ歯が壊れてしまった場合、どのような破損なら修理が可能なのでしょうか?破損のタイプによって対応方法が大きく異なるという点が重要です。
修理しやすい破損タイプ
- 人工歯の脱落:取れた歯を持参すれば、ほぼ確実に即日修理が可能です
- 軽微なひび割れ:入れ歯の床部分に小さなひびが入った程度なら、短時間での修理が期待できます
- 部分的な欠け:端の部分が少し欠けた場合は、削って調整することで対応可能なケースが多いです
修理が困難な破損タイプ
- 金属バネ(クラスプ)の破損:部分入れ歯の金属製バネが折れた場合は、技工所での作り直しが必要になることがほとんどです
- 大きく割れた場合:入れ歯が真っ二つに割れるなど、大きな破損の場合は強度の問題で修理より再製作をおすすめします
- 複数箇所の同時破損:あちこちにひびや欠けがある場合は、修理してもすぐに別の箇所が壊れる可能性が高いです
緊急時の対処法!やってはいけないことと正しい応急処置
入れ歯が壊れた時、「とりあえず何とかしなければ」という気持ちになってしまいますが、間違った対処をすると取り返しのつかない事態になる可能性があります。
絶対にやってはいけないこと
- 市販の接着剤での応急修理:口の中に有害な成分が入る可能性があり、非常に危険です。また、位置がずれて接着されると歯科医院での修理が不可能になります
- 壊れた入れ歯の無理な使用継続:さらに破損が悪化したり、破片を飲み込んでしまうリスクがあります
- 自分で削って調整する:バランスが崩れて、修理後の適合性に大きな問題が生じます
正しい応急処置の手順
まずは落ち着いて、以下の手順で対処しましょう:
- すぐに歯科医院に連絡:破損の状況を詳しく説明し、緊急対応が可能か確認しましょう
- 破損パーツを全て保管:小さな破片も修理に役立つことがあるため、清潔な容器に入れて保管してください
- 水に浸けて保管:入れ歯の乾燥を防ぐため、清潔な水に浸けておきましょう
- 痛みがある場合の対処:無理に装着せず、柔らかい食事を心がけてください
気になる修理費用と期間はどれくらい?
入れ歯の修理を検討している方にとって、「どれくらいの費用がかかるのか?」「どの程度時間がかかるのか?」という点は非常に気になるところでしょう。
特に重要なのは、保険診療と自費診療で費用が大きく異なるということです。
修理費用の目安(保険診療の場合)
修理内容 | 費用目安(3割負担) | 備考 |
---|---|---|
人工歯の再装着 | 約2,000円〜3,000円 | 即日対応可能なケースが多い |
床部分の修理 | 約2,500円〜4,000円 | 破損の程度により変動 |
金属部品の修理 | 約3,000円〜5,000円 | 技工所への依頼が必要 |
修理期間の実際
- 即日修理が可能なケース:院内に歯科技工士が常駐している歯科医院では、軽微な修理なら30分〜数時間で完了することもあります
- 外部技工所への依頼が必要なケース:2日〜1週間程度かかることが一般的です。この間は入れ歯を使用できない場合があります
- 複雑な修理の場合:噛み合わせの調整も含めて行う場合は、2〜3回の通院が必要になることもあります
修理か作り直しか?判断基準を知りましょう!
入れ歯が壊れた時、「修理で済ませるか」「新しく作り直すか」という判断に迷われる方も多いのではないでしょうか?
従来は「とりあえず修理で様子を見る」という対応が多く取られていました。しかし現在では、長期的な快適性や経済性を考慮して、適切なタイミングでの作り直しをおすすめする方向に変わってきています。
作り直しを検討すべきサイン
- 使用開始から5年以上経過:材料の劣化が進んでいる可能性が高いです
- 同じ箇所の繰り返し破損:根本的な問題がある証拠といえるでしょう
- 痛みや違和感が続いている:お口の状態と入れ歯が合わなくなっている可能性があります
- 見た目に大きな問題がある:修理跡が目立つ場合は、新しく作り直した方が自然な仕上がりになります
保険診療の「6ヶ月ルール」について知っておきましょう
保険診療で入れ歯を新製した場合、原則として6ヶ月間は保険での再製作ができません。ただし、以下のような場合は例外的に認められることがあります:
- 抜歯により既存の入れ歯が使用できなくなった場合
- 修理不可能なほどの重度破損の場合
- お口の状態に大きな変化があった場合
信頼できる歯科医院の選び方!ここをチェック
入れ歯の修理や治療を依頼する歯科医院選びは、その後の快適性を大きく左右する重要なポイントです。では、どのような基準で歯科医院を選べばよいのでしょうか?
技術力を見極めるポイント
- 患者さんの訴えに真摯に耳を傾ける:痛みや違和感を「慣れれば大丈夫」などと軽視せず、しっかりと対応してくれる医師を選びましょう
- その場で改善を実感できる:応急的な調整でも明らかな改善が感じられる場合、高い技術力を持っている可能性があります
- 説明が分かりやすい:現在の状況や治療方針について、専門用語を使わずに説明してくれることが重要です
設備面でのチェックポイント
- 院内歯科技工士の常駐:迅速な修理対応が可能で、細かな調整も期待できます
- 補綴専門医や義歯外来の表示:入れ歯治療に特化した専門的な対応が受けられます
- 清潔な環境:感染対策がしっかりしている医院は、全般的な治療レベルも高い傾向があります
まとめ:入れ歯トラブルは正しい対処で解決できます!
入れ歯の破損は確かに困ったトラブルですが、正しい知識と適切な対処によって、必ず解決できる問題です。
最も重要なことは、自己判断で対処しようとせず、速やかに信頼できる歯科医院に相談することです。特に、院内に歯科技工士が常駐している医院では、迅速かつ精度の高い修理が期待できるでしょう。
入れ歯のトラブルでお困りの際は、経験豊富な歯科医師による丁寧な診断と、患者さま一人ひとりの状況に合わせた最適な治療プランで対応いたします。
「噛める喜び」と「心からの笑顔」を取り戻していただけるよう、全力でサポートさせていただきます。お困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください。
この記事の監修
八幡 智裕(やはた ともひろ)
当院は、平成10年10月、姫路市勝原区や網干区、太子町の患者様が多い歯科医院です。おかげさまで開院当初から、たくさんの患者様にご来院いただいています。「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」を何より大切にしており、患者さんとの相互理解を重要視し、患者様にご満足いただけるよう医院作りに努めています。
所属学会・研修会
日本歯科医師会 会員/兵庫県歯科医師会 会員/姫路歯科医師会 会員/国際歯周内科学研究会 会員/JPDA 有床義歯学会 会員/研修会筒井塾 咬合療法コース/山田先生エンドベーシックコース/大阪SJCDベーシックコース/大阪SJCDレギュラーコース/OSIインプラントセミナー/S.O.R.Gベーシックコース/JACID インプラント100hコース/CALLベーシックセミナー