歯がしみる

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やはた歯科ブログ

虫歯
2025/08/07

歯がしみる

「冷たい飲み物を飲んだ時に歯がズキンと痛む」「歯磨きの時にしみて辛い」といった症状でお悩みではありませんか?歯がしみる症状は、多くの方が経験する一般的な口腔トラブルですが、原因によって治療方法が大きく異なるため、正しい診断が重要です。

忙しい日常生活の中で「まだ我慢できる」と症状を放置してしまいがちですが、歯がしみる症状は放っておいて自然に治ることはありません。むしろ時間が経つにつれて症状が悪化し、より複雑な治療が必要になる可能性があります。

この記事では、歯がしみる症状を6つのパターンに分けて、それぞれの原因と適切な対処法について詳しく解説いたします。ご自身の症状と照らし合わせながら、早期の適切な対処につなげていただければと思います。

冷たいものがしみる場合の原因と対処法

水や冷たい飲み物・アイスなどを飲食する際や、ブラッシングの時にズキンとした痛みを感じる場合、象牙質知覚過敏症か虫歯が疑われます。この2つの症状は似ているため、患者様ご自身での判断は困難ですが、それぞれ治療方法が異なります。

知覚過敏症の場合

知覚過敏とは、温度、甘味や酸味の強いもの、歯ブラシなどの刺激に対して、歯が一過性の痛みを起こす症状のことです。簡単に申しますと、「虫歯菌以外の原因で歯が溶けてしまっている」状態と考えられます。

知覚過敏には4つの主要な原因が考えられます:

①ストレスや心身症 ②歯ぎしり、食いしばりなどによる悪習癖 ③加齢によって歯茎が下がること ④歯磨きの際に力の当て方が強すぎること

①と②の場合、歯と歯茎の間の境目に対して過度な力や負担がかかり、エナメル質が削られます。その後、象牙質と呼ばれる歯質が出てきて、象牙細管という組織がむき出し(象牙質露出)状態となり、外部の刺激が神経に伝わりやすくなります。

③と④は、どちらも歯肉の下にあるセメント質と呼ばれる部分がダメージを受け、象牙質がむき出し状態になることで、刺激に対して過敏になります。

知覚過敏の治療方法としては、表面に知覚過敏用のコーティング材を塗布したり、歯を守るためにマウスピースを用いる等の治療法があります。

普段からできるセルフケアとして、以下2点をおすすめしています:

①食事と食事の間隔を空ける 歯の再石灰化は食事の間時間が空いているほうが促進されやすいので、生活スタイルを見直してみましょう。

②歯磨き粉選びや磨き方を工夫する 研磨剤に頼って汚れを削るようなものではなく、磨き方を工夫してフッ素が多いものを使うことの方がよいケースもあります。歯磨きの際に力を入れ過ぎないことも重要です。

痛みの原因が虫歯の場合

痛みの原因が虫歯の場合、虫歯が大きくなって神経に近くなったり、穴が開いて虫歯の細菌が神経まで到達してしまうことで、歯がジンジンと痛むようになります。

初期であれば、虫歯の部分を削って詰めるといった処置で治すことができます。しかし、虫歯の部分が神経まで到達している場合は、神経を取り、根管内を無菌化していく根っこの治療(根管治療)が必要となる場合があります。

象牙質知覚過敏と虫歯は症状が似ているため判断が困難ですが、いずれも初期の治療が肝心ですので、歯科医院にて検査をすることをおすすめします。

歯科治療後にしみる・痛くなる場合

治療の数日後に痛みが出る場合は、いくつかの原因が考えられます。治療を受けたばかりなのに痛みが出ると不安になりますが、これらは比較的よく見られる症状です。

治療後に痛みが出る3つの原因

①詰め物の下の虫歯そのものが大きく、元々歯の神経に近いところまで進行していたケース 歯科治療などで歯を削るときは、その刺激や熱により神経にダメージを与え、興奮させてしまうことがあります。虫歯が大きいほど、神経までの距離が近いために、敏感になることが多いのです。治療の際は麻酔を使っているので大丈夫でも、帰宅後に歯が痛くなることはどうしても避けられません。

②ブリッジの治療のケース 歯を失った際の治療としてよく行われるブリッジという治療方法では、その過程で、将来的には支えにするために削った歯がしみるようになったりする可能性もあります。

③銀歯の治療のケース 銀歯は金属であるため、冷たい物や熱いものを伝えやすく、しみたり神経痛が出たりすることがあります。詰め物をして日が浅いうちは、特に温度刺激を受けやすい状態にあります。

経過観察と対処法

いずれの場合も、2〜3週間程様子を見て、風を受けても平気になったり、症状が軽減しているのであれば一過性の症状ですので、経過観察で神経を残せる可能性が高いと考えられます。

反対に症状が強く出るようであれば、神経をとる処置(根管治療)が必要となります。詰め物のかみ合わせを調整することで改善することもありますので、担当医にご相談ください。

噛んだ時に鈍痛や違和感がある場合

歯ぎしりや食いしばりが習慣になっていると、歯に強い負担がかかります。歯の根っこが膿んだり、割れたり、人によってはヒビが入ってしまうことがあります。

あるいは、全体の咬み合わせが悪い、隣の歯や上下の歯の咬み合わせが部分的に強く当るなどしても同様な症状が出ることがあります。

咬み合わせが原因であれば、調節(咬合治療)が必要になります。歯の破損が原因の場合は、レントゲンによって診察します。歯の破損の大きさや亀裂の方向によってはレントゲンでの判断が難しく、CTにて詳しく診断する必要があります。

この症状は日常生活での習慣が大きく影響するため、根本的な原因の改善と適切な治療の組み合わせが重要です。

何もしなくても強い痛みを感じる場合

なにもしなくてもズキズキと痛む場合は、2つの原因が考えられます

①虫歯が深く神経まで達している ②すでに細菌に感染して神経そのものが死んで、根っこの先に膿が溜まっている

どちらのケースも根っこの治療(根管治療)が必要となり、何度か通院が必要となることが多いです。この段階まで進行すると、症状は自然に治ることはなく、適切な治療が不可欠です。

刺激や炎症がある場合は、治療後に痛み止め、化膿止めのお薬を処方しておりますのでご安心ください。何もしなくても痛む状態は緊急性が高いため、できるだけ早急に歯科医院を受診することをおすすめします。

親知らずが腫れて痛い場合

親知らずが腫れて痛む場合は、歯の生え方や状況にもよりますが、遅かれ早かれ抜歯が必要な可能性が高いです。親知らずに限らず、抜く必要のある歯をそのままにしておくと、周囲の歯にも影響を及ぼしてしまいます。膿による口臭も問題となります。

親知らずの周囲が顎の骨で埋まっている場合には、外科的処置が必要となります。糖尿病や骨粗しょう症のお薬を服用されている方は、大型の病院の口腔外科での抜歯が必要となります。

親知らずの治療法

痛み始めた親知らずの治療法は2通りあります:

①その日に抜歯する この方法のメリットとしては短時間での治療が期待できることです。腫れ、痛みが強いときは、麻酔が利きにくかったり、腫れているときに抜歯をすると、その後の腫れや痛みが出やすくなったりといったデメリットはありますが、仕事などで忙しい患者さんで、なかなか来られない方は都合がつけやすいでしょう。

②その日は消炎処置などの応急処置に留めておいて、後日治療する この方法のメリットは、痛みや腫れが少ないということです。デメリットとしては、抜歯するまでに腫れや痛みなどの症状が出る可能性があることです。①よりも治療に日数がかかるのも考慮すべき点です。

いずれの治療法にせよ、まずは早めにかかりつけの歯医者に行くことをおすすめします

矯正治療中でしみる・痛みがある場合

矯正のワイヤーの装着やマウスピースを入れて、2、3日は特に食事の際に痛みを感じることがあります。これは、顎の骨の上を歯が移動したり、噛み合わせが変わるためで、矯正の目的上避けられません。

痛みは徐々に取れていきますが、ワイヤーを付けたばかりの頃で気になるようでしたら、痛み止めを飲まれると良いでしょう。

また矯正治療途中に矯正器具によって口内炎ができる事があります。治療中でも口内炎用の薬をお使いいただけますので、塗布すると早く治ります。

矯正治療中の痛みは治療の正常な過程の一部ですが、異常に強い痛みや長期間続く痛みがある場合は、早めに担当医にご相談ください

まとめ

歯がしみる症状は、その原因によって適切な対処法が大きく異なります。知覚過敏、虫歯、治療後の痛み、咬み合わせの問題、神経の感染、親知らず、矯正治療など、それぞれに特徴的な症状と治療方法があります。

重要なのは、症状を放置せずに早期に適切な診断を受けることです。「まだ我慢できる」と思っていても、時間が経つにつれて症状は悪化し、より複雑で時間のかかる治療が必要になる可能性があります。

やはた歯科での歯がしみる症状の診療について

姫路市勝原区にあるやはた歯科では、歯がしみる症状の原因究明から治療まで、包括的な歯科診療を行っております。八幡智裕医院長は神戸大学口腔外科講座で研修を積み、様々な口腔疾患の診断・治療において豊富な経験を持っております。

当院の診療の特徴:

  • 患者一人一人に寄り添った診療 – 症状の詳細をお聞きし、不安な気持ちに寄り添いながら診察いたします
  • 充実した検査設備 – 歯科用CTを完備し、レントゲンでは判断困難な歯の破損や亀裂も詳細に診断可能です
  • 幅広い治療選択肢 – 知覚過敏治療から根管治療、親知らずの抜歯まで対応
  • 徹底した衛生管理 – 清潔で安全な治療環境を提供

JR網干駅からアクセス良好で、姫路市や太子町、網干区周辺の患者様に、「やはた歯科で診てもらってよかった」と思っていただけるような治療を心がけております。

歯がしみる症状でお悩みの方は、症状が悪化する前にお気軽にお電話でご相談ください。 早期診断・早期治療で、お口の健康を守るお手伝いをさせていただきます。

この記事の監修

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八幡 智裕(やはた ともひろ)

当院は、平成10年10月、姫路市勝原区や網干区、太子町の患者様が多い歯科医院です。おかげさまで開院当初から、たくさんの患者様にご来院いただいています。「第一に患者様のことを考えた治療を行うこと」を何より大切にしており、患者さんとの相互理解を重要視し、患者様にご満足いただけるよう医院作りに努めています。

所属学会・研修会

日本歯科医師会 会員/兵庫県歯科医師会 会員/姫路歯科医師会 会員/国際歯周内科学研究会 会員/JPDA 有床義歯学会 会員/研修会筒井塾 咬合療法コース/山田先生エンドベーシックコース/大阪SJCDベーシックコース/大阪SJCDレギュラーコース/OSIインプラントセミナー/S.O.R.Gベーシックコース/JACID インプラント100hコース/CALLベーシックセミナー

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